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ANAとJALが来春から旅行会社へ卸す航空運賃に価格変動制を導入する。直販モデルを強化して主導権を握ろうとしており、旅行会社は翻弄されている。需要予測や機材の小型化による柔軟な供給体制を整えた航空会社が優位に立つ構図が鮮明だ。

(写真=中尾由里子/アフロ)

 「来春からどうしても不利になる」。旅行業界からこうした声が漏れてくる。全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が旅行会社に卸す個人ツアー向けの国内線運賃を2020年3月末から順次、価格変動制に切り替えるためだ。

 国内線の航空券は3割程度が旅行会社を通じて販売されており、多くが個人のツアー向け。ANAの場合は運航日の約1年前から4カ月前までに価格を決めている。旅行会社はこれを基にツアー旅行の価格を設定する。

 来春からは航空会社が旅行会社に販売する金額が運航の直前まで変わる仕組みを取り入れ、22年4月以降は変動運賃のみになる。人気の便は高くなり、空きが多ければ安くなる。国際線や、国内向けでも一部の団体旅行などで使う航空券は従来通り事前に固定する。