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政府が財政支出13兆円2000億円、民間支出も加えた事業規模が26兆円に上る大型経済対策を決めた。10月の消費増税や世界経済減速による景気冷え込みリスクに備え、切れ目のない対策で先手を打つ構えだ。次期衆院選を見据え政府・与党の思惑が一致した大盤振る舞い。財政健全化への道のりはさらに険しくなりそうだ。

(写真=共同通信)

 「財源の制約や予算執行の難しさを説いて回ったが、額を積み上げろ、との政権幹部の圧力に押し切られた」

 政府が今月5日に決定した経済対策について、財務省幹部はこう漏らす。

 経済対策の財政支出のうち国費は約7兆6000億円で、国が出す財投債を財源として産業分野へ投資や融資を行う財政投融資を約3兆8000億円活用する。これら財政支出に民間の支出分も加えた事業規模が約26兆円になる。

 経済対策は災害からの復旧・復興、経済の下振れリスクへの対応、東京五輪後も見据えた対応を3本柱としている。政府は対策を2019年度補正予算案と20年度当初予算案を合わせた「15カ月予算」と位置づけ、それぞれに関連経費を計上する。

 政府の経済対策は第2次安倍政権で5回目となる。政府は「景気は緩やかに回復している」との基本認識を変えていないが、国内外の下振れリスクに備えるとして、財政支出、事業規模とも3年前の前回対策並みとなった。