3メガバンクが2019年4~9月期決算でそろって最終減益となる中、米国債売却による利益は大幅に増えた。3度にわたるFRBの連続利下げによって米国債の価格が上昇したため。これがメガバンクの収益を下支えした。ただし、“再現”は期待薄。本業の利ざや低下にどうやって歯止めをかけるかが問われている。

「外国為替での円高進行、日経平均株価の伸び悩みや米中貿易摩擦のリスク増大によって、収益は伸び悩み、厳しい状況だった」。三井住友フィナンシャルグループ(FG)の太田純社長は、2019年4~9月期の決算会見で硬い表情を浮かべ、銀行本業のもうけである連結業務純益の通期見通しを従来の1兆1800億円から450億円引き下げたことを明らかにした。
3メガバンクの19年4~9月期決算が出そろった。連結純利益は三菱UFJFGが6099億円、三井住友FGが4319億円、みずほFGが2876億円といずれも減益となった。主たる要因は、「日銀のマイナス金利政策による低金利環境が続く影響を受けて……」といういつものものだ。
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