ネットで資金を集めるクラウドファンディング(CF)サイトを新商品のテストマーケティングに使う大手が増えてきた。「お金を出すか」を問う最も率直な消費者アンケートと言え、新プロジェクトの成否を見極める登竜門になりつつある。パナソニックも自らCFを立ち上げ、ドレッシングを売り始めた。大企業病を払拭する狙いも込められているようだ。
「Panasonicの野菜ドレッシング?!」。パナソニックが11月18日に開設したCFサイト「TAMATEBA」に、電機大手らしからぬプロジェクトが登場した。福島県の工場で、ITを使って光や温度、養分を制御して野菜を育て、ドレッシングに加工して販売するという。
サイトでは野菜作りについて「テレビなどの生産が中国などに移る中、国内で新しい事業を作ろう」として始まったと紹介。いきなり販売するには様々な社内部署からの抵抗があるため、CFで消費者の意見を募ることにした。1セット(4本)3300円で、計66万円の売り上げを目指す。
CFは従来の延長線上にない新事業を生む試金石になり得る。「社内でアイデアが上がり世に問うてみたいが、大ロットで作るのはためらわれるものがここ1、2年増えている」という。有田焼で作ったアロマディフューザーも掲載済みで徐々に品目を増やす。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り723文字 / 全文1275文字
-
「おすすめ」月額プランは初月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員なら
人気コラム、特集…すべての記事が読み放題
ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?