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ASEANが次世代通信規格(5G)の展開で、中国のファーウェイに頼る傾向が強まっている。米国の意には反するが、現状では各国がファーウェイを排除するメリットが見込めない。米国がアジアを軽視しているとの懸念を払拭しない限り、ASEANの中国シフトにブレーキをかけるのは難しい。

ASEANへの影響力は大きい(5月、バンコクでの展示会)(写真=ロイター/アフロ)

 「ファーウェイとより深い協⼒関係を築きたい」。10月下旬、タイのソムキット副⾸相は中国広東省深圳市の華為技術(ファーウェイ)本社を訪れた。創業者である任正非CEO(最高経営責任者)と会い、関係強化を訴えたと現地報道は伝えている。

 5G技術を軸に東南アジア諸国連合(ASEAN)進出を急ぐファーウェイ。だが、むしろASEAN側が同社を詣でているように映る。カンボジアのフン・セン首相は4月に北京を訪れ、国営通信会社がファーウェイと5Gの技術開発に関するMOU(覚書)を交わすのを見守っている。マレーシアの通信⼤⼿マキシスが10月に開いたファーウェイとの協業の調印式にはマハティール首相も立ち会った。