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中国経済の減速は、自動車や機械、素材など製造業を中心に各社の業績に影を落としている。コマツや日立建機など建機大手も中国を中心にアジアの需要見通しを大幅に下方修正した。中国政府の景気刺激策がかつてのような恩恵とならず、さらに「国産化」を誘引していることも背景にある。

(写真=新華社/共同通信イメージズ)

 「見方が甘かった」。2020年3月期の純利益の見通しを350億円下方修正したコマツの小川啓之社長は決算説明会でこう漏らした。中国の建設機械やインドネシアの鉱山機械の販売落ち込みは想定以上で、世界需要の見通しも前年度比4.7%減から9.8%減へと引き下げた。コマツと同様に世界需要の見通しを修正した日立建機も、特に中国を厳しく見ている。

 中国需要はまだ底が見えないのか──。両社の悲観的な予想からはそうも映るが、実情は違う。回復傾向にある市場のパイを中国勢に奪われているのだ。日立建機の桂山哲夫CFO(最高財務責任者)は「建機の需要はあるが、中国メーカーが強い小型機が中心」と話す。コマツは期初に中国市場の国産化率を65%程度と予想していたが、足元では69%まで上昇しているという。