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米中貿易摩擦が大手商社の業績に影を落としている。最高益が相次いだ前期から一転、製造業関連を中心に減速が目立つ。5大商社で好調さが際立つのは伊藤忠商事。明暗を分けたのは国内と「か・け・ふ」だ。

 「外部環境は大変厳しい。正直言って米中関係の先も読めない」

 住友商事が11月6日に開いた2019年4~9月期の決算説明会で、兵頭誠之社長は世界景気の失速が業績に響いたと釈明した。マツダの完成車を手掛けるメキシコ工場など自動車部門や、石油やガスのくみ上げに使う鋼管部門が減益となり、20年3月期の純利益予想を400億円下方修正し、年間配当予想も10円減額。証券アナリストからは、「配当の前に投資を削る方が先ではないか」と批判が相次いだ。

 業界首位の三菱商事も純利益を5200億円へと800億円下方修正した。20%出資する三菱自動車工業から得る利益が前年同期比で99億円減るなど自動車部門が不振だった。シンガポール子会社による不適切な原油の先物取引で約340億円もの損失を計上した。