スマートフォンなどを使いモノを売買する「メルカリ化」の波が中古車にも広がってきた。価格査定などをアプリ上で済ませることが可能で、中間業者の手数料を省けるメリットがある。一方、走行距離や事故歴などの情報の信頼性をどう確保するかといった課題も残る。

「トヨタ自動車のハリアーが2年前に中古で購入した時よりも30万円高く売却できた」──。この女性が自家用車の売却を決めるまでに使ったのはスマートフォンだけ。メッセージアプリ「LINE」で車種や走行距離、購入時期などの質問に答えていくと、買い取り額が表示された。ネット広告のフリークアウト(東京・港)が今年5月に始めたサービスだ。
中古車の売却は従来、自動車メーカーの系列販売店や中古車専門業者に持ち込むのが一般的だった。その後、オークション業者に流れた中古車を販売業者が仕入れ、再び店頭に並ぶというのが代表的な流れだ。
おのずと複数の中間業者の手数料が発生し、その分下取り価格が抑えられる傾向にある。新車の値引きと中古車下取りの査定が一体となることも多く、「正確な買い取り額が不透明」(アプリ利用者)との声もある。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り917文字 / 全文1403文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?