10月25日から一般公開されている東京モーターショーで目立つのが、ハコ型のコンセプトカー。自動運転やシェアリングを前提に、クルマの新たな価値として「移動空間」をアピールするためだ。「CASE」に「P=プラットフォーム(基盤)」を加えた「SPACE」が新たなキーワードとして浮上している。

10月25日から一般公開されている第46回東京モーターショー。日本の自動車メーカーを中心に、自動運転や電動化など「CASE」時代を象徴するコンセプトカーが相次ぎ公開され話題を集めている。
CASEという言葉は、2016年に独ダイムラーがパリモーターショーで発表してから広がった。それから3年が経過し、EV(電気自動車)の市販モデルやライドシェアサービスなど、CASEそれぞれで具体的な新技術や商品、サービスが誕生している。「OPEN FUTURE」をテーマとした今回のショーでは、その次を見据えた自動車各社の戦略が垣間見える。
朝は通学バス、昼はレストラン
「CASEにプラットフォームの『P』を加えたSPACE(移動空間)が変革のキーワードになる」。日野自動車の下義生社長は、自動車の新たな価値についてこう予測する。
同社が発表したのは、トラックの上物と駆動部分を完全に切り離した「フラットフォーマー」。例えば朝に通学バスとして使った後は移動式レストランに切り換え、夕方には再びバスに戻すといった使い方を想定。「正午にはA地点で来店客が多い」といったデータを取得してサービスに反映させるなど、移動空間とデータ基盤の両面でプラットフォーマーを狙う。
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