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物言う株主(アクティビスト)が2020年の上場企業の株主総会に向け、活発に動いている。来年の総会で「物を言う」ためには、10月までに株主になっている必要があるからだ。半年以上も先の本番に向けた試合のゴングは、既に静かに鳴り響いている。

株主提案数は5年で2倍に
●6月の株主総会で株主提案を受けた企業数
出所:アイ・アールジャパン

 「来年の総会で株主提案する企業はもう決めています。狙った企業の株も9月末までに買いましたよ」(香港に拠点を置くヘッジファンド)──。

 6月の株主総会シーズンを終えてから3カ月余り。9~10月はアクティビストにとり「仕込みの秋」だ。この頃までに翌年の株主総会のターゲットを決める必要があるためだ。

 アクティビストは企業の株主総会で増配や自社株買い、社外取締役の選任といった様々な株主提案を出す。株主提案の提出期限は通常、総会の8週間前まで。日本で最も多い3月期決算企業の総会が集中するのは6月中下旬。逆算すると、株主提案は4月中下旬までに出しておく必要がある。

 株主なら誰でも提案できるわけではない。原則として議決権の1%以上、または300個以上の議決権を6カ月前から継続して保有する株主に限られる(定款で一部変更可能)。仮に4月中下旬に株主提案するとなると、前年の10月中下旬が株を買い付けるタイムリミットになる。