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日産自動車は8日、内田誠専務執行役員を社長兼CEO(最高経営責任者)に昇格させると発表した。COO(最高執行責任者)に三菱自動車COOのアシュワニ・グプタ氏、副COOに関潤専務執行役員が就く。この3トップの体制は「妥協の産物」ともされるが、仏ルノーのスナール会長の意向が強く反映されたとみられる。

左からルノーのスナール会長、日産COOに就く予定のアシュワニ・グプタ氏、社長兼CEOに就任予定の内田誠氏、副COOに就く予定の関潤氏(写真=スナール氏:Abaca/アフロ)

 「本当にありがとう」。新体制を決めた取締会後、仏ルノー会長で日産取締役のジャンドミニク・スナール氏は指名委員会の豊田正和委員長(元経済産業審議官)らに満面の笑みを向けた。

 新社長の選出過程で豊田氏や木村康取締役会議長らが推したのは、日商岩井(現・双日)出身でルノーとの関係も良好とされる内田氏。ただ、スナール氏はあくまでルノー出身のグプタ氏の起用にこだわり、最終的には日産の意見を代弁できる関氏を副COOに置くことで、日仏の意向が一致した。

 経営陣を若返らせ、カルロス・ゴーン元会長に近かった幹部を刷新する。そんな意味を持つ今回の人事にスナール氏が満足感を漂わすのは、3人がいずれもルノーとの「アライアンス堅持派」だからだ。ルノーにとって技術力の高い日産は虎の子。スナール氏がそれを実感したのは半年前のことだ。