米半導体大手のクアルコムが、次世代通信規格「5G」向け通信部品で攻勢をかけている。通信部品を手掛けるTDKとの合弁会社を完全子会社化し、半導体とのセット売りで収益拡大を狙う。競合する通信モジュールを手掛ける村田製作所が影響を受けかねない。

TDKとの合弁会社を完全子会社化したクアルコムは通信部品(左下)でも攻勢をかける(写真=右:ロイター/アフロ)

 「トータルソリューションで提供することが重要だと考えた」。9月19日に米半導体大手のクアルコムが開催した次世代通信規格「5G」に関する記者会見。クリスティアーノ・アモン社長は16日(米国時間)に発表したTDKとの合弁会社の完全子会社化について、狙いをこう明かした。

 クアルコムが完全子会社化したのは、2017年2月にクアルコムが51%、TDKが49%を出資して設立した「RF360ホールディングスシンガポール」。無線通信時に特定の周波数の信号を取り出す「SAWフィルター」など、スマートフォン(スマホ)に欠かせない通信部品を手掛ける。クアルコムは今回、TDK側が保有する49%の株式を11億5000万ドル(約1240億円)で買い取った。

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