米アップルが9月11日に発表した新型iPhoneで、主力モデルの価格を引き下げた。昨年発売の廉価モデル「XR」より50ドル安い値付けで、2年前に発売した「8」の当時の価格と同じにした。だが、機能面では新鮮味に欠ける新型iPhone。高機能化が進む格安スマホとの価格差ばかりに目が向かう。

(写真=AFP/アフロ)
(写真=AFP/アフロ)

 米アップルが9月11日(日本時間)に発表した新型iPhoneは、「11」「11 Pro」「11 Pro Max」の3つで、価格はそれぞれ699ドル(日本の販売価格は税別7万4800円)、999ドル(同10万6800円)、1099ドル(同11万9800円)からとなる。

 もともと新型機で機能を高めながらも、iPhoneの主力モデルの価格は649ドルに設定してきたアップル。その姿勢が変化したのが2017年発売の「8」だ。価格を50ドル引き上げ、699ドルにした。さらに昨年の「XS」は一気に999ドルまで上げ、高価格帯にシフトする姿勢を鮮明に打ち出した。

 そんな高価格戦略を今年、大きく転換した。主力モデルに位置付けたのは、3機種の中で最も安い「11」。昨年の新モデルの廉価版とされていた「XR」を引き継ぐ形で、価格も699ドルと、発売当時のXRより50ドル引き下げた。一方、昨年の主力モデル「XS」の後継機は「11 Pro」と、より上位にシフトさせ、価格を据え置いた。

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