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東京電力ホールディングスと中部電力、日立製作所、東芝の4社が原発の共同事業化の検討で基本合意した。原発の建設、運営、保守、廃炉などで協力する体制を整え、再稼働もままならない原発事業の維持を目指す。もっとも業界内では中部電の参画意図が分からないとの声が上がる。同社が参画する真意はどこにあるのか。

中部電力の浜岡原発にメリットをもたらすとの期待も(写真=時事通信フォト/朝日航洋)

 東京電力ホールディングス(HD)、中部電力、日立製作所、東芝の4社は8月28日、原発の共同事業化の検討に向け基本合意書を締結したと発表した。原発の建設、運営、保守、廃炉などで協力する体制を整えるのが狙い。共同出資会社の設立も検討するとみられる。

 4社に共通するのは、沸騰水型軽水炉(BWR)と呼ばれる原発を手掛けていることだ。東電と中部電は建設や運営に携わり、日立と東芝は製造と保守にかかわってきた。だが、2011年の東日本大震災後に新しい安全規制が敷かれるようになってからは、国内で稼働するBWRは1基もない。日立が19年1月に英国での原発新設計画を凍結。東芝は海外の原発建設事業から撤退した。

 原発の再稼働や建設が滞る中では、各社の原発事業は維持することすら難しくなりかねない。そこで4社は18年8月から協議を開始。今回、4社で具体的に協業体制の構築に向けて検討することで合意したわけだ。