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高齢化に伴い、認知症患者の保有資産が2030年に215兆円に達するとの予測がある。認知機能の低下で暗証番号を忘れてATMが利用できなくなるといった場面も増えてくる。どう資産を管理するか。京都信用金庫が「金融認知症対策」の実証実験に乗り出す。

認知症患者の保有財産は215兆円に
認知症患者の保有する金融資産額の推移
出所:第一生命経済研究所

 京都信用金庫が8月30日、認知症の疑いのある顧客の金融取引をモニタリングによって検知する実証実験を始める。フィンテック企業のマネーフォワードがシステム開発を担当。年内をめどに、認知症特有の金融取引の動きを検知し、家族などにメールで通知する仕組みを整える予定だ。

 65歳以上の人口比率が全人口の21%を超える「超高齢社会」に日本が突入したのは2007年。このままのペースでいけば、25年には約30%に達する。これに伴い、金融機関が必ず直面する問題、それが認知症患者が保有する財産の取り扱いだ。ATMの暗証番号を忘れて自身の口座から現金を引き出せない。こうした顧客にどう寄り添い、生活をサポートするか。