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マツモトキヨシHDとスギHDが経営統合を求めた「ココカラファイン争奪戦」は14日、マツキヨが交渉相手に決まった。業界7位のココカラは、5位のマツキヨと来年1月までの合意を目指して交渉を始める。第三者による特別委員会を経る異例の展開となった今回の争奪戦。そもそもココカラはなぜ二股をかけたのか。

 首都圏など都市部を中心に1300店以上を展開するドラッグストアチェーンのココカラファイン。年間売上高約4000億円、業界7位の同社を巡るマツモトキヨシホールディングス(HD)とスギホールディングス(HD)による争奪戦は6月1日に明るみに出た。

 ココカラは2008年、東京発祥の旧セイジョーと大阪発祥の旧セガミメディクスが合併して誕生した。首都圏と関西圏の都市部に店舗が多い。マツキヨHDは「展開エリアを相互に補完でき、プライベートブランド品でも相乗効果を引き出せる」などとして、ココカラと資本業務提携を検討することで正式合意した。これが4月26日だ。

 その翌日付で東海地方が地盤のスギがココカラに経営統合を「正式に」打診した。4月30日に提案を受領したココカラは1カ月後の6月1日、「マツキヨとの資本業務提携と並行して検討・協議することが適切と判断した」と発表。併せて両社の提案を吟味するための特別委員会の設置を決めている。

 「双方の役員会で決定済みなのだから、こちらとの協議を優先するのが普通ではないか」。ココカラの6月1日の発表を受けマツキヨ幹部は不信感をあらわにした。しかしココカラはスギから正式に提案があった以上、本来は取締役会で検討して比べるしかない。特別委を通じて決めれば選考過程がオープンになり、「二股」という印象が強まる。それでもこの手法をとったのはなぜなのか。