日経ビジネスは今年10月の創刊50周年に向け、「目覚めるニッポン」と題して読者参加型プロジェクトを始めた。小林喜光・三菱ケミカルHD会長と三枝匡・ミスミグループ本社シニアチェアマンの対談が最初の題材だ。日本が再成長するための一手とは何か。経営者や識者の提言を題材に、読者とともに考えていく。
平成の30年間、日本はグローバル競争で「負けた」と思いますか?──。
日経ビジネスが今年10月に創刊50周年を迎えるに当たって始めた、読者参加型プロジェクトの「目覚めるニッポン」。日経ビジネス電子版では7月26日から、経営者や識者の提言を題材に議論を始めた(意見の投稿は有料会員限定)。
最初のテーマが冒頭の質問だ。日経ビジネス7月29日号に掲載した三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長と、ミスミグループ本社の三枝匡シニアチェアマンの対談「惨敗30年、目覚めの時」で、両氏は日本の現状に極めて厳しい見方を示した。
●現在の生活にどの程度満足しているか

「この30年、日本の名目GDP(国内総生産)は500兆円前後を行き来し、ほぼ成長はフラットな状態だった(略)内閣府の世論調査では国民の75%、若者の83%が『現状に満足している』と回答している。ぬくぬくと生きている場合ではないでしょう」(小林氏)
「バブル経済が崩壊してから27年、企業も社員も『金を使うな』『投資をするな』と頭をたたかれ続けた(略)国が滅びるということは簡単には起きませんが、様々な制約から、国や企業がいずれ立ち行かなくなる危険性は十分にある」(三枝氏)
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