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米フェイスブックが今年6月に発表したデジタル通貨「リブラ」の波紋が広がっている。米議会の公聴会は6時間以上に及び、50人以上の議員が質問した。リブラへの米国民の不安を映している。規制の枠組みや基軸通貨であるドルとの関係など、課題の解消には時間がかかりそうだ。

公聴会ではリブラの責任者であるデビッド・マーカス氏が証言した(上院銀行委員会の配信映像から)

 7月16日に上院銀行委員会、17日に下院金融サービス委員会の公聴会がそれぞれワシントンで開かれ、フェイスブックのリブラ責任者であるデビッド・マーカス氏が矢面に立たされた。マーカス氏は2014年に米決済サービス大手のペイパルの社長からフェイスブックに転じており、同社がリブラの計画を数年前から準備してきたことがうかがえる。

 公聴会で議員は一貫してフェイスブックに厳しい態度を示した。18年に問題となったパーソナルデータの扱いも蒸し返されたマーカス氏は「我々は誤りを犯した」と釈明に追われた。中でも厳しかったのは、1日目の公聴会の冒頭で発言したオハイオ州選出のシェロッド・ブラウン上院議員(民主党)。「フェイスブックは危険だ。社会を映す鏡というよりも収益のためにアルゴリズムを利用して拡大している。我々は毎回のようにだまされてきた。信頼を得るには値しない」と指弾した。