ホンダのパワーユニット(PU)を搭載する車両がフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)で13年ぶりに優勝した。勝利の一因となったのが、部門の壁を越えて技術革新を追い求める「ホンダイズム」の存在だ。F1チームと航空機の開発部隊の連携が、競争力のあるエンジンを生み出すことにつながった。

<span class="fontBold">ホンダジェットとの技術交流がF1での勝利につながった</span>
ホンダジェットとの技術交流がF1での勝利につながった

 「夜1人で涙を流して祝杯を挙げた」。ホンダが7月3日に開いた技術説明会で、八郷隆弘社長はこう明かした。6月30日のF1オーストリア・グランプリ決勝で、13年ぶりに表彰台の頂点に立ったことを受けてだ。

 ホンダは1980年代後半にアイルトン・セナ、アラン・プロストという2人のトップドライバーを擁して黄金時代を築いた。2015年のF1再参戦では英マクラーレンとの黄金コンビ復活に期待が集まったが、なかなか結果が出なかった。

 原因の一つとして、ルール変更によりF1でも電動化が進んだことが挙げられる。ブレーキ時に発生するエネルギーを電気エネルギーとして蓄える装置などをエンジンと組み合わせる必要があり、内燃機関の性能だけを高めても勝てなくなっている。15年には鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)でのレースで、当時ドライバーだった元世界王者のフェルナンド・アロンソが「GP2(F1の下のカテゴリー)エンジンだ」と揶揄したこともあった。

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