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ゆうちょ銀行、かんぽ生命の不適切な金融商品販売が波紋を広げている。特に9割の直営店舗で問題が見つかった投信販売は、業界団体が処分も視野に対応を検討している。投信の手数料収入への依存が高い地方銀行も販売モラルの再確認が必要かもしれない。

ゆうちょ銀は投信販売を積極的に行ってきた(同社ホームページ)

 「特に経営基盤の弱い地方銀行は『人のふり見て我がふり直せ』という面があるのではないか」。ある金融関係者はこう指摘する。

 ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険を傘下に置く日本郵政で明らかになった金融商品の不適切な販売が波紋を広げている。ガバナンス(企業統治)不全が指摘されているが、「これは日本郵政個社の問題ではなく、金融業界全体の問題として捉えるべきだ」(ある金融機関トップ)という声が出始めている。

 特に問題視されているのが投信販売だ。ゆうちょ銀では2019年2月、70歳以上の高齢者への投信の勧誘・販売に関する社内規則違反が疑われる事案が見つかり、社内で調査を開始。18年4月~19年2月の販売実態を調べたところ、全国の直営全233店のうち約9割にあたる213店で違反があった。規則では、営業職員は投信を勧誘する際に顧客について「健康状態が良好か」「会話がスムーズにできるか」などを確認する必要があったが、それを怠り、勧誘時ではなく契約直前に確認していた。