パナソニックの株主総会では、電池事業の先行きを案ずる株主の声が目立った。蜜月だったトヨタ自動車が中国勢からの調達方針を発表し、米テスラも同様の動きを見せているためだ。中韓勢にシェアを奪われ巨額赤字を計上した薄型パネル事業の「二の舞い」になりかねない。

トヨタ自動車の豊田章男社長(左)とパナソニックの津賀一宏社長(右、2017年12月の共同記者会見)(写真=共同通信)
 

 「何としても生き残る」──。

 6月27日に神戸市で開催されたパナソニックの定時株主総会。株主から「車載電池は10年後も生き残っているか」と問われた津賀一宏社長はこう答えた。20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の影響で初の大阪以外の開催となり、出席した株主の数は昨年の半分以下。目立ったのは車載電池事業の将来を懸念する声だ。

 2017年12月、パナソニックとトヨタが車載電池の協業で検討を始めると発表した際、津賀社長は「世界一の電池を作る」と蜜月ぶりをアピールした。今年1月には共同出資会社の設立で合意した。

 ただトヨタが6月に車載電池で世界最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)や比亜迪(BYD)などとの協業を発表し、形勢は変わった。トヨタは世界販売の半分となる550万台以上をHV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)などの電動車にする目標時期を、25年と従来から5年前倒しした。需要が急増する電池を安定調達しようと複数メーカーとの「全方位外交」に切り替えたのだ。

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