主力小型機「737MAX」が墜落した米ボーイングは、パリ航空ショーで受注を大幅に減らした。欧州エアバスにとっては追い風となるはずだが、貿易摩擦や安全規制などへの懸念で不透明感が漂う。本誌の単独インタビューに応じた同社の新CEO(最高経営責任者)は、厳しい業界環境を語った。

パリ航空ショーでデモ飛行するエアバス小型機。受注でボーイングを引き離す(写真=Bloomberg/Getty Images)

 6月23日までフランスで開催されたパリ航空ショーでは、世界の航空機2強の受注動向に注目が集まった。

 厳しい経営環境を白日の下にさらしたのが、主力小型機「737MAX」が2度墜落した米ボーイングだ。フランスと英国で毎年交互に開催される世界最大の航空機の商談会では、自社の受注状況を喧伝するのが常。前年の英航空ショーでボーイングは673件もの受注を得たが、今回は282件にとどまった。

 大半を占めたのが英ブリティッシュ・エアウェイズなどを傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)からの737MAX機の200機受注だ。ただ受注は確定していない。「信頼性の揺らぐ737MAXの発注で恩を売り、大幅な割引交渉をしているのではないか。最終的に受注機数が減る可能性もある」(航空専門家)との指摘もある。

 737MAXの今後について、ボーイング幹部は記者会見で「安全に運航を再開するために努力をしている」と繰り返すばかり。運航再開のめどが立っておらず、今期の業績は落ち込む可能性が高い。

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