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ジャパンディスプレイに最大800億円を出資予定の台中連合の枠組みが崩れた。シナジーが見込めず台湾タッチパネル大手が離脱。台湾金融の出資の行方も不透明だ。新たに香港ファンドなどが支援を表明したが、再建策は綱渡りが続く。

菊岡稔氏は、社長就任前から難局が待ち構えている(写真=北山 宏一)
 

 「当初から『生煮え』の枠組みだったので、大きな驚きはない」。複数のディスプレー関係者は、ジャパンディスプレイ(JDI)の再建案の方針変更にこう口をそろえる。

 JDIは6月17日、最大800億円の出資受け入れに合意していた台中3社連合のうち、台湾タッチパネル大手の宸鴻光電科技(TPK)が離脱すると発表した。台湾金融の富邦グループも同日時点で可否を通知しておらず、3社連合からの離脱の可能性も残されている。

 中国ファンドの嘉実基金管理(ハーベスト・ファンド・マネジメント)グループを含めた台中3社連合が、JDIへの出資を発表したのは4月12日。その時点で、3社ともに自社での機関決定はなされておらず、出資後の提携内容も「詳細は協議中」だった。JDIの経営状況のさらなる悪化を受けて、4月末からは機関決定の延期を繰り返してきた。