デサントは筆頭株主の伊藤忠商事から社長を迎え入れる人事を発表した。日本では異例の大企業同士の敵対的TOB(株式公開買い付け)に発展した両社の泥仕合。デサントにとって取締役数も大きく減る「完敗」を招いた裏には少なくとも2つの誤算があった。

<span class="fontBold">デサントの石本雅敏社長(左)は伊藤忠の岡藤正広会長(右)に「完敗」した</span>(写真=石本氏:水野 浩志、岡藤氏:ロイター/アフロ)
デサントの石本雅敏社長(左)は伊藤忠の岡藤正広会長(右)に「完敗」した(写真=石本氏:水野 浩志、岡藤氏:ロイター/アフロ)

 伊藤忠商事との主導権争いはデサントの「完敗」に終わった。3月25日、デサントは石本雅敏社長が退任し、伊藤忠の小関秀一専務執行役員を社長に迎え入れる人事を発表。現在10人いる取締役を6人に減らした上で、デサント側の取締役は現在の6人から2人に減ることも決まった。6月の定時株主総会後に新体制は正式に発足する。

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