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フィリピンの規制当局がインドネシアのライドシェア・配車サービス大手、ゴジェックの参入申請を拒否した。国内のタクシー業界を守りたい意向が透けるが、既に浸透しているサービスへのニーズは下火にならない。当局の規制と新産業を望む消費者の声とがせめぎ合う。ライドシェアを原則禁止とする日本の出遅れは鮮明だ。

ライドシェア・配車サービスは東南アジアで市民の足として定着している(写真はインドネシアのグラブのバイクドライバーと利用者)

 当局によるゴジェックの参入拒否は1月9日に明らかになった。同社のフィリピン子会社が地場資本を60%以上とする外資規制を満たしていないのが理由という。首都マニラでは「グラブしかなく不便。ゴジェックが来るのを楽しみにしていた」(中堅企業役員)と落胆する声が聞かれた。

 フィリピンのライドシェア・配車サービスはシンガポールを拠点とするグラブが市場の9割前後を握る。昨年3月に米ウーバー・テクノロジーズの東南アジア事業をグラブが買収すると発表し、両社が顧客を奪い合う域内の環境は「グラブ一強」へと変わった。プレーヤーが減れば、利用料金が高止まりし、使える自動車も減っていく。