世界最大級の資産運用会社バンガード・グループの創業者ジョン・ボーグル氏が死去した。インデックス投信と呼ぶ低コストの金融商品を開発し、米国の個人投資家拡大に寄与した。多くの人が投資による恩恵を受けやすくしたこの「発明」は、近年のAI投資などに勝る「イノベーション」だろう。

<span class="fontBold">ニューヨーク証券取引所のモニターにボーグル氏の顔が映し出された</span>(写真=ロイター/アフロ)
ニューヨーク証券取引所のモニターにボーグル氏の顔が映し出された(写真=ロイター/アフロ)

 1月17日、米ニューヨーク証券取引所内に備えつけられた複数の巨大モニターに、一人の男性の顔が映し出された。彼の名はジョン・ボーグル。世界最大級の資産運用会社バンガード・グループの創業者で、前日16日に89年の人生に幕を閉じた。

 ボーグル氏は、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が「米国の投資家に最も貢献した人物」と称賛する存在。その名を一躍とどろかせたのは、1976年にある投信を「発明」したことだった。

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