
木村元彦著
1980円(税込) 集英社インターナショナル
サッカーの歴史に残る強国・ユーゴスラビア。分裂後も続く「独立」をめぐる争いは、スポーツを含め、そこに暮らす人を脅かす。
昨年、カタールで行われたサッカーワールドカップでは、人種差別に抗議するチームが片膝をつくなど、政治的なメッセージの表明が繰り返された。この動きに対し、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「今この段階でサッカー以外のことでいろいろ話題にするのは好ましくないと思う」とけん制した。スポーツと政治は当たり前のように密接しているのに、それを切り離して考えてしまう。その行為自体が、差別を温存していると言えるのではないか。
『オシムの言葉』などの著作で、サッカーの視点から民族紛争などの世界情勢を問うてきた著者の新刊は1998年から取材し続けてきたコソボの実情を明らかにするとともに、その争いに翻弄されているサッカー選手たちを追いかけている。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1012文字 / 全文1436文字
-
「おすすめ」月額プランは初月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員なら
人気コラム、特集…すべての記事が読み放題
ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「CULTURE」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?