『陸・海・空 軍人によるウクライナ侵攻分析』
小川清史、伊藤俊幸、小野田治、桜林美佐著
1650円(税込) ワニブックス

元陸将、元海将、元空将がロシアによるウクライナ侵攻での戦い方について、軍事のプロの視点で解説。防衛論議の必要性も訴える。

 ウクライナ軍のトルコ製ドローンが戦果を上げている。ジャベリンが活躍して次々とロシアの戦車部隊を損傷させている。巡洋艦「モスクワ」が沈没した。こうした報道があると、様々な情報が瞬時にネットに出回る。戦争という事象はまかり間違えば自分たちの運命を分けるような事柄であるため、人間をどうしても引き付ける部分がある。しかし、それぞれの情報が人々の注目を集めては、未消化のまま次から次へと消費されていく感も否めない。

 ロシアのウクライナ侵攻は明白な侵略戦争であって、さまざまな残虐行為が報告されている。ウクライナの立場に立てばこれ以上分かりやすい「自衛戦争」はない。ただ、そうするとかえって戦いの正義ゆえにウクライナに対する希望的観測に流れたり、共感に引きずられたりして冷静さを失った報道になることもある。冒頭に挙げた一つ一つの出来事をどう見るか。それが両軍ひいては戦況にどのような意味合いがあるかに関しては、間違った解説も氾濫しやすい。

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日経ビジネス2022年10月31日号 94ページより目次

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