
名和高司著
1760円(税込) 日本経済新聞出版
ユニークな経営で知られる企業が多い京都。その中でも、代表格と言える2人のカリスマ経営者の共通点と経営の本質をつづる。
京セラの稲盛和夫氏と日本電産の永守重信氏を比較した経営者論。日本を代表する経営者を改めて並べると、数多くの共通点がある。
第1に、経営資源の中でもっとも従業員を重視している。人が何より可変的な経営資源であり、したがって投資する価値がある、という考え方があらゆる意思決定の基底にある。日本電産のM&A(合併・買収)にしても、資産を買うのではなく人材を買うことに一義的な目的がある。
第2に、利益へのこだわり。両者ともコスト低減に余念がないが、それ以上に値決めを重視する。永守氏にとっては利益率10%未満の事業は赤字。10%の利益が出ない事業は存在理由がない。稲盛氏のアメーバ経営にしても、創意工夫で製品の価値を高めることに主眼が置かれている。そのためには、世の中になくてはならないもので、かつ、他社ができない・やらないことをやる。今も昔も変わらない競争優位の本質だ。
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