
栗田路子、冨久岡ナヲ他著
1034円(税込) ちくま新書
ベルギー、英国、米国などに住むジャーナリストが各国の夫婦の姓の事情を解説。日本の特殊性とこれからの選択を考える。
選択的夫婦別姓制度は文字通り「選択的」なのだから、それに反対するというのは、誰かの選択について、「選択させてたまるか!」と表明しているに等しい。肉が好きな人に、これからは魚を食べてください、と強制しているわけではない。肉が好きな人には肉を、魚が好きな人には魚を選べるようにする。やっぱりこっちがいい、と変えることもできる。「選択的」とはそういうことだ。
選択的夫婦別姓に反対する人たちは「家族の絆」「社会秩序」「子どもが不幸」といった、極めて抽象的な理由を持ち出すのだが、ひとまずその理由を受け止めてみたとして、では、今現在、家族の絆は守られているだろうか、と返したくなる。
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