『私たちの真実』
カマラ・ハリス著、
藤田美菜子、安藤貴子訳
2200円(税込) 光文社

検事として社会の問題に取り組み、ガラスの天井を打ち破ってきた女性副大統領が歩んできた道をつづる。

 著者は、女性初、黒人初、アジア系初の米国副大統領である。高齢のバイデン大統領に重大事が起きれば、臨時に大統領となる立場だ。米国国民のみならず、世界の女性、マイノリティーの期待の星と言っても過言ではない。しかし当初の期待に反して最近の評判は芳しくない。ある雑誌は「副大統領の資格がない」と書いた。移民問題で民主、共和両党から猛烈な非難を浴びているという。彼女の評価はともかく、BLM(ブラック・ライブズ・マター)運動や人権問題がビジネスに重大な影響を及ぼす現在、その象徴ともいえる彼女の思想を知ることは有意義だろう。

 本書は、彼女がいかに苦労して今日の地位を築いたのかというような情緒たっぷりの話ではない。それがいい。

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