『妄想する頭 思考する手』
暦本純一著
1600円(祥伝社)

全く新しい技術は妄想から生まれる──。デジタルやモバイル分野の発明で知られる著者が、思考法や発想のコツを伝授する。

 「悪魔のように細心に! 天使のように大胆に!」。ソニーコンピュータサイエンス研究所副所長である著者は、黒澤明監督のこの言葉を技術開発における要諦と捉える。「天使のように大胆に」発想し、「悪魔のように細心に」実行する──豊かな発想力と高度な専門性、その双方が重要なのだ。

 あらゆる分野でイノベーションが求められる現代。本書では、著者が実践してきた「新しいものを生む」ための思考法や発想のコツが、惜しみなく語られる。「ブレストよりもインプットを増やすための会議を」「モヤモヤしたアイデアは1行の言葉に落とし込め」など説得力のある助言が並ぶが、先の箴言(しんげん)に着想を得て、「天使度(発想の大胆さ)」と「悪魔度(技術レベルの高さ)」の2尺度で研究テーマを評価する手法は、とりわけ興味深い。企画会議で試してみたいと思う人も多いのではないだろうか。

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