
岡本隆司著
820円(岩波新書)
中国の歴史をひもとくシリーズの完結編。17世紀以降、清朝の盛衰から革命、今日へと至る400年を描く。
米中の対立が激しさを増している。ポンぺオ国務長官は、7月23日の演説で、習近平(シー・ジンピン)国家主席を「全体主義のイデオロギーの信奉者」だと断言、これまでの米国の中国に対する「関与政策」を失敗と断じて、対決姿勢をあらわにした。また、「自由世界が共産主義の中国を変えなければ、中国がわれわれを変えるだろう」とも発言しており、中国の共産主義との全面対決を促した。ポンペオ発言は、当然、トランプ大統領の意を呈したものだろう。ところで、習近平の「一つの中国」「中国夢」「中華民族の偉大な復興」などの政策は、本当に中国共産党、あるいは中国の共産主義がもたらしたものなのだろうか。トランプ=ポンペオの中国に対する認識は、かつての西部劇さながらの単純な善悪2元論に立脚している。
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