『その名を暴け』
ジョディ・カンター、ミーガン・トゥーイー著、古屋美登里訳
2150円(新潮社)

有名映画プロデューサーという地位を利用し、女性に性的暴力を振るう男性を、2人の女性記者が追及する。

 野火のように#MeTooが世界中に広がったきっかけが、ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの長年の女性虐待を暴いたニューヨーク・タイムズ紙の記事だったことをご記憶でしょうか。

 2016年の大統領選で、女性差別的発言を繰り返すトランプ氏の昔の音声テープが出回ったとき、右派=性差別主義者という構図が強調され、トランプ大統領とそのサポーターに非難が集中しました。ところが、蓋を開けてみると白人女性の多数がトランプ氏に票を入れたので、白人女性の意識の低さにがっかりするコメントが相次ぎました。しかし、性差別主義者は左派の労働運動にも、リベラルの牙城のアカデミアにも存在します。男女差別を公言するか否かに党派的な差はあれ、女性蔑視の実態はもっと根深いのです。

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