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 技術のおかげで生活がどんどん便利になる中で、いつの間にか「何でもコントロールできる」という思い込みに侵されていたように思う。世の中には思い通りにならないことがある。この当たり前のことを再認識し、これまでの生活様式を再考する。コロナ騒動は絶好の機会だ。

『週末は、Niksen。』
山本直子著
1500円(大和出版)

オランダ在住の著者によるワークライフバランスの本。自分と向き合い、人生を楽しむ時間の過ごし方を提案する。

 『週末は、Niksen。』。オランダに長く暮らす著者が、オランダ人の生活文化を紹介する。Niksen(ニクセン)とはオランダ語で「何もしない」。肉戦の逆だ。何もしない。何も生み出さない。義務感や生産性の呪縛から自己を解放する。かといって本格的な冥想(めいそう)でもない。週末にゆっくり散歩をする。平日の空き時間に窓から空と雲を見る。誰にも邪魔されず、自分にとって心地よく、落ち着く状態。ようするに「ボーっとする」ということだ。