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 「シェア」のルーツは美術館にあり、世界で最も入場者数の多い、パリのルーヴル美術館がフランス革命によって、王家から市民に開放されたときに始まる。

今週の一冊
森美術館のSNSマーケティング戦略 シェアする美術
洞田貫晋一朗著
1600円(翔泳社)

国内美術館の中で最大規模のフォロワー数を誇る美術館の広報担当者が「撮影OK」ほか、SNS戦略を語る。

 『森美術館のSNSマーケティング戦略 シェアする美術』にこのような趣旨が書かれているのを読み、「シェア」の本質が浮き彫りになったように思えた。そう、「シェア」の本質は開放であり、シェアされる側にとってのメリットがまず目的として明確になければ、SNSもオウンドメディアも単に手段に成り下がってしまうのだ。

 SNSなどの安価なオウンドメディア・サービスが登場して以来、それをいかに攻略し、フォロワーや登録者を獲得するかがマーケティングの大きな命題の一つになった。ただし、手段を主眼においた手法は、フォロー獲得などの永続性が低い。シェアされる側のメリットを徹底的に追求する方法でしか、あるいは、SNSは攻略できないのかもしれない。