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今週の一冊
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ブレイディみかこ著
1350円(新潮社)

貧富の差、人種差別、いじめなどに直面する子供たちの生活から社会を見つめる。話題を呼んでいる作品。

 発売と共に話題になり、高い人気を誇っているこの本。売れている一番の理由は、おそらく子供の気持ちが素直に伝わってくるからだ。著者はもともと社会の分析からエッセイまで、読ませる文章を書く方だが、この本のすごいところは息子さんの目を通してイギリスの公立学校とブライトンの社会が生き生きと見えてくるところ。

 お母さんや妻としても、著者のあり方はなかなか素敵だ。息子さんとの距離の取り方や、配偶者を気にかけつつも個として自立しているところ。地域社会とも積極的に関わろうとする。