米国がゼロ金利を解除し利上げに踏み切るなど、順調に回復するかにみえた世界経済が、ここのところ変調をきたしている。FRBは利上げの打ち止めや、バランスシート縮小の停止を示唆するなどの方向転換を始めたし経済の減速も報道されている。

今週の一冊
『景気の回復が感じられないのはなぜか』
ローレンス・サマーズ、ベン・バーナンキ他著、山形浩生訳  1400円(世界思想社)

元財務長官と元米連邦準備理事会(FRB)議長を中心とする経済の長期停滞論争。日本にも参考になる。

 こうなってくると、一時期はやや下火になったかにみえた、経済が長期の停滞期に入ったのではないかという長期停滞論が改めて思い起こされてくる。『景気の回復が感じられないのはなぜか』は、長期停滞論の火付け役であるローレンス・サマーズ元財務長官の一連の講演や論考、そしてそれに対するベン・バーナンキ元FRB議長による反論ブログ、経済学者のポール・クルーグマンのコメント等を掲載したものだ。また、訳者である山形浩生氏による、かなり詳細なコメントが最初と最後につけられている。

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