あるテレビ番組で、世界各国の文房具屋の「ペンの試し書き用メモ用紙」を収集している人を見て、思わず唸った。試し書きに、土地柄や国民性が無自覚に表出していたからだ。対外的に誇らしげに見せつける特産物や伝統工芸品より、日常生活になじみきっているものから、その場ならではの意味を抽出する試みの説得力は強い。

『段ボールはたからもの』
島津冬樹著
1400円(柏書房)
捨てられた段ボールが生まれ変わる。資源の有効利用にとどまらず、モノの価値や世界について考えるヒントを与える。
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