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いよいよカウントダウンが始まりました。「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」と、85歳を迎えて天皇陛下は述べられました(2018年12月23日)。たしかに大文字で書かれるような戦争はありませんでした。善きことに違いありません。けれども、大規模な自然災害が相次ぎ、経済は乱高下し、格差と貧困、国の財政赤字が拡大し、人々の不安が増幅された時代でもありました。決して“ボーッと生きて”はいられなかった30年です。

 一方で、「平成、それはこの国に多くの“犬バカ”が生まれた時代」でもあります。日本人の生活が、“犬を飼う”から“犬と暮らす”に大きく変化した時代。徳川綱吉ですらなし得なかった犬の社会進出、地位向上をやすやすとなし遂げた時代。その潮流に乗り、それをさらに勢いづかせた愛犬雑誌の作り手たちを中心に、日本人のメンタリティーの変貌ぶりをあざやかに描き出したのが『平成犬バカ編集部』です。