「営業利益率55.4%」に「平均年間給与2183万円」──。驚異の高収益を誇り、時価総額では国内トップ5の常連であるキーエンス。同社を支える仕組みに迫った書籍から、今につながる歴史をひもといたパートを紹介していく。

1983年秋、公園のベンチに座って転職情報誌をパラパラとめくっていた当時24歳の大川和義氏の手が止まった。「飛び込み営業なし」「接待なし」と書かれた募集ページに目が留まったのだ。
募集していた会社の名前は「リード電機」。キーエンスの前身となる会社だ。
「そんな会社あるんや」。大川青年は冊子を手に、リード電機のページに書かれていた会社説明会に足を運んだ。これが、後にキーエンスのバーコードリーダーなどの事業部の責任者や人事部のマネジャーなどを歴任し、2019年に退職した大川氏の、キーエンスとの出合いだった。
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