京セラ創業者の稲盛和夫氏が2022年8月、90歳でその生涯を閉じた。自ら確立した経営哲学を惜しむことなく発信し続け、多数の経営者の「師」となってきた。その稲盛氏は逝去の直前まで、自身が確立した「経営12カ条」を解説する書籍の発行準備を進めていた。経営12カ条は「どうすれば会社経営がうまくいくのか」の要諦を平易な言葉でまとめたものだ。稲盛氏が「原理原則を守りさえすれば、会社や事業は必ずうまくいく」と残した12カ条。それぞれの条文に込められた意味を一つずつ、本人の言葉で解説していく。 ※この連載は日経ビジネス電子版に掲載した同名の連載を日経ビジネス本誌に再掲載するものです。(写真:PIXTA)
シリーズ
稲盛和夫の経営12カ条

全12回
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#1
稲盛和夫氏「大義名分が人を動かす」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が確立した「経営12カ条」は、「どうすれば会社経営がうまくいくのか」の要諦を平易な言葉でまとめたものだ。京セラやKDDIの経営だけでなく、日本航空の再建でも力を発揮した。本連載では、それぞれの条文…
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#2
稲盛和夫氏「壮大なビジョンを説き続ける」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第2条が示すのは、経営者が立てる「目標」の大事さだ。組織の力を発揮するために、目標をどのように立て、どう遂行すればいいのか。
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#3
稲盛和夫氏「思いを抱くことがなぜ大事なのか」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第3条では、何としても実現したいという強い思いを抱くことの大事さを説く。その考えの源流には松下幸之助氏との出会いがあった。
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#4
稲盛和夫氏「努力をするための秘訣とは」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第4条では、努力の積み重ねが「平凡な人」を「非凡な人」に変えると説く。どうすれば誰にも負けない努力を厭わずにできるようになるのだろうか。
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#5
稲盛和夫氏「足し算式の経営をしてはならない」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第5条では、高収益企業の大原則が「売上最大、経費最小」にあると説く。「アメーバ経営」の仕組みはそれを実現するために生まれた。
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#6
稲盛和夫氏「最高の値段を見抜けるのは経営トップ」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第6条では、経営の死命を制するのは値決めである、と説く。買い手が喜び、売り手も儲かる「最高の値段」を見抜くのは経営者の仕事だ。
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#7
稲盛和夫氏「強い意志は可能性を信じることから生まれる」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第7条では、「岩をもうがつ強い意志」が経営には欠かせないと説く。厳しい状況でも強い意志を持ち続けるためには、可能性を信じることが大事だ。
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#8
稲盛和夫氏「美しい心だけでは企業は成長させられない」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第8条では激しい闘争心、「燃える闘魂」が経営者に不可欠と説く。それは企業の経営にとどまらず、日本経済の再生でも同じだと稲盛氏は指摘する。
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#9
稲盛和夫氏「過ちを潔く認めて改める勇気が大切」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第9条では「勇気をもって事に当たる」ことの大切さを説く。おかした過ちを認め、言い逃れをせずに改める勇気がリーダーには不可欠だ。
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#10
稲盛和夫氏「傑出した技術力を最初から持つ会社などない」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第10条では「常に創造的な仕事をする」ことの大切さを説く。改良改善を絶え間なく続けることが独創的な経営につながっていく。
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#11
稲盛和夫氏「自己犠牲を払ってでも相手に尽くす」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する本連載。第11条では弱肉強食のビジネス社会でも思いやりが大切だと説く。自己犠牲を払ってでも相手に尽くす「利他の心」が経営者には必要だ。
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#12
稲盛和夫氏「リーダーが心すべき6つの精進」
京セラ創業者の稲盛和夫氏が自身の言葉で「経営12カ条」を解説する連載の最終回。第12条で説くのは、リーダーが明るく振る舞い、周囲を明るくすることの大切さだ。夢と希望を抱いている心には、必ずその心に合う未来が現れると勇気づ…
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全8回