断食をする日としない日を組み合わせる、「間欠的断食(ファスティング)」が注目されている。はたして通常のダイエットと比べて、効率の良い手法なのだろうか。英国で研究が行われた。その結果、両者に差はなく、総エネルギー摂取量が減らない場合は体重減少効果もないことが分かった。

1日おきに断食をするダイエットと通常のダイエットで、減量効果や健康面の利益を比較(写真=PIXTA)
1日おきに断食をするダイエットと通常のダイエットで、減量効果や健康面の利益を比較(写真=PIXTA)

 1日おきに断食(ファスティング)を行うダイエット法を3週間実践すると、体重は減るものの、通常のカロリー(エネルギー)制限によるダイエットと比べて減量幅に差はなく、総エネルギー摂取量が減らない場合は体重減少効果も得られないことが、英国で行われた無作為化比較試験で明らかになりました。*1

*1=Templeman I, et al. Sci Transl Med. 2021 Jun 16;13(598):eabd8034.

3つのダイエット手法で比較

 減量や検査値の改善を目指して、断食を取り入れたダイエットを試す人が増えているようです。断食をする日(時間帯)としない日(時間帯)を組み合わせる「間欠的断食」としては、週に何日か断食する方法、1日おきに断食する方法、1日の一定の時間は断食する方法、といったさまざまな方法が提案されており、広く行われています。

 これらの間欠的な断食は、均等に毎日の摂取エネルギーを制限するダイエットと比べ、効率の良い減量法なのでしょうか。また、体重の減少とは無関係に健康に良い影響を及ぼすことがあるのでしょうか。

 マウスを使った実験では、食事を与えない時間を設けると、エネルギー摂取を減らしたかどうかや、体重が減少したかどうかにかかわらず、代謝面での健康状態(コレステロールや血糖値などの状態)が改善することが明確に示されています。しかしマウスは、ヒトのように1日に数回に分けて食べるという習慣を持っていないため、この知見がそのままヒトに当てはまるとは考えられません。

 ヒトを対象とするいくつかの臨床試験の結果をまとめた研究では、間欠的断食は体重減少と健康への利益をもたらすことが示されています。しかし、断食をした場合と同レベルまでエネルギー摂取量を減らせば、断食をしなくても同様の効果が得られることも明らかになっています。

 対象は、英国南西部に住む、肥満のない18~65歳の健康な男女です。BMI*2は20.5~24.9で、DXA(二重エネルギーX線吸収法)スキャンにより測定された脂肪量指数*3が、男性は7.5以下、女性は11.0以下、過去6カ月間体重の増減が3kg以内で安定していた36人を登録しました。

*2=BMI(体格指数)=体重〔kg〕÷身長〔m〕2※世界保健機関(WHO)の基準では30以上が肥満
*3=脂肪量指数:FMI(Fat Mass Index)=体脂肪量〔kg〕÷身長〔m〕2

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