胆石を予防するには、どのような食生活や生活習慣が有効なのだろうか。また、もしも胆石ができてしまった場合、どうすればよいのか。前回に続き、杏林大学客員教授で佼成病院外科部長を務める森俊幸氏に聞いた。

生活習慣や年齢によっては2年に1回程度、胆のうの検査をすることを考慮したい(写真=PIXTA)
生活習慣や年齢によっては2年に1回程度、胆のうの検査をすることを考慮したい(写真=PIXTA)

 前回(『どうする胆石対策、専門家に聞く(上) でんぷん質過剰で「白い胆石」』)、即席めんばかり食べるような偏った食事をしているとコレステロール胆石ができやすくなることが分かった。ほかに胆石ができやすくなる原因はあるのだろうか。

 「一つは、ダイエットなどで食事の回数が極端に少なくなること。胆のうは食事をするときに収縮し、ためられた胆汁を分泌します。しかし、食べ物が入ってこないと胆のうが収縮する回数が減り、胆のう内に胆汁が長くとどまることで、コレステロール胆石ができやすくなります。もう一つは経口避妊薬(ピル)です。薬に含まれる女性ホルモン(エストロゲン)が、胆汁内のコレステロールを増やし、胆石を誘引すると考えられています。ほかにも、肥満や加齢なども関係しています」(森俊幸氏)

アルコールは間接的原因か

 それでは、胆石ができやすいのはどのような人だろうか。

 「昔は、胆石ができやすい人の条件として、Fatty(肥満)、Forty(40代)、Female(女性)、Fecund(多産)、Fair(白人)の頭文字を取って『5F』などといわれていました。幾分、語呂合わせのようなものですが。現在の日本では、男性の罹患(りかん)率が高くなっています。特に60代以降の男性に多い傾向にあります」(森氏)

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