日常生活で仕事やレジャーで旅をする時、航空券の予約、手荷物のチェック、マイレージの獲得や交換などを我々はさほど意識しない。空の旅では必要な作業が意識されないという大変な偉業を実現している。2016年に米アラスカ航空が米ヴァージン・アメリカを買収した時、米国4大航空会社に強力なライバルが誕生した。2社を統合するには、従業員が主体的に意思決定できる組織に抜本的に変わる必要があった。アラスカ航空の文化を変革して困難を克服、統合を加速した。

 これが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下、加盟航空会社14社の国際線フリークエント・フライヤー・サービス、ワンワールド・アライアンスに加盟した際に生きた。同社は運賃クラス、マイレージ・プログラム、ロイヤルティー・プログラムを顧客が気づかぬうちに作り直す必要に迫られた。マーチャンダイジング&イノベーション担当上級副社長チャル・ジェイン氏と、ITサービス担当副社長ヴィクラム・バスカラン氏に経緯などを聞いた。

(聞き手は MITスローンマネジメントレビュー)

アラスカ航空は、パンデミック(世界的大流行)下で技術統合した(写真=Shutterstock)
アラスカ航空は、パンデミック(世界的大流行)下で技術統合した(写真=Shutterstock)

統合は大きな技術革新が必要です。顧客に通常のサービスを提供し続けるのは大変困難だったのでは。

ヴィクラム・バスカラン氏(以下、バスカラン氏):ヴァージン・アメリカを外から見ると、同社は素晴らしい顧客体験を提供するスタートアップでした。対してアラスカ航空は歴史ある企業(編集部注:前身は1932年設立のマクジー航空)です。2社はテクノロジースタック(事業遂行に必要な技術の組み合わせ)が全く違いました。

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