「急激に時代が変化、顧客が変化する中で、企業経営者に顧客が見えなくなっている」。そう指摘するのは西口一希氏だ。西口氏はP&Gで紙おむつの「パンパース」やヘアケア商品の「パンテーン」といったブランド事業を担当、2006年にロート製薬に移ってから、スキンケアブランドの「肌ラボ」を年商20億円から160億円にまで育て上げた。さらにその後、ロクシタンジャポンの社長として2年で最高収益化に貢献し、スタートアップのスマートニュースでは日本と米国のマーケティング責任者として、時価総額で1000億円を超える成長に重要な役割を果たすなど、手掛けるブランドを大きく成長させてきた実績を持つ。
どうすれば、顧客が見えるようになり、顧客に価値ある商品・サービスを提供でき、支持される企業になれるのか。西口氏による連載「顧客起点の経営改革」は、経営やマーケティングのコンサルティングに加え、近年は調査・分析事業も展開する西口氏が、独自に見いだしたフレームワークを解説し、企業が抱える問題とその解決策を掘り下げる。