静岡銀行や横浜銀行など地方銀行の両巨頭と競う営業地域に立つスルガ銀行。生き残りをかけて活路を求めた個人融資は、やがて社員へ苛烈なノルマを課すことになった。数字絶対の刹那的な社風が、収益不動産ローンの不正融資に手を染める土壌を形成した。

スルガ銀行内では脅しに近いノルマの追及が横行していた(写真=共同通信)

 「スルガ銀とスマートデイズによるシェアハウスローン不正融資の被害者は債務者に限らない。むちゃな営業目標を現場に強いた経営陣に追い詰められた社員も被害者だ」。こう語るのは横浜市で不動産などのコンサルティング会社を経営する荻野周一氏だ。

 荻野氏はスルガ銀の元社員。2009年に国内金融会社からスルガ銀のキャリア採用に応募し、審査部で管理官として10年ほど勤務した。各支店の融資案件について管理指導を行う職を担っていた。しかし、厳しい営業目標に追われる支店の営業担当者は、審査部の一般的な問い合わせに対しても猛反発したという。

「あなたが営業目標を何とかしてくれ」
達成困難なノルマに悲鳴

営業のストレッチ目標が公式目標の1.7倍だった例も

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