モンゴル軍の戦い方

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:最強の遊牧民国家といえばモンゴル帝国(1206~1635年)です。最大時には地上の25%を支配していたとか。モンゴル軍の戦い方はとても独特だったようです。古来、戦いの基本は「集中」です。戦力を分散した方が普通は負けます。でもモンゴル軍は「分散」を旨として勝利し続けました。

 モンゴル帝国が何万もの大軍で西に攻めていくとき、やはり大変なのはロジスティクス(兵站)です。兵士の食料、騎馬の飼料、武器や弾薬の補給。敵国の中に入り込めばそれはますます難しくなり、本国からの兵站線を切られれば自動的に負けてしまいます。でもモンゴル軍は軍団をいくつにも分散させて行軍し、現地調達に励みました。大軍ではこうはいきません。

 軍が分散しているので、敵はとても守りにくくなります。軍が固まっているのなら、その進攻先もわかりやすく、そこを集中的に守ればいいけれど、5つぐらいに分かれられると、その5つ各々が2カ所ずつ狙っているらしい、となって守る場所が10カ所に増えてしまいます。当然、個々の守りは手薄にならざるを得ません。

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