シリーズ
不屈の路程

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ジンズ・田中仁氏(4)「こんなことは二度とやめよう」と誓った日
既存店売上高が2割減った2014年、あえて従業員の給与を平均10%引き上げると決断した。50万本もの眼鏡の在庫を焼却処分するという無念もあった。すべては持続的に成長できる「志のある会社」になるために。
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ジンズ・田中仁氏(3)勝ちパターンは「フルスイング」
ファーストリテイリングの柳井正会長との面談を経て、ジンズのビジョンを決定。覚悟を決めて新たな価格戦略と新商品の開発に乗り出した。「やらないで後悔するより、やって後悔した方がいい」。そんな気持ちで大勝負を迎える。
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ジンズ・田中仁氏(2)ユニクロ柳井氏に打ちのめされて開いた未来
2006年に上場にこぎ着けたものの、2年目には業績が悪化する。客足が減り、新業態も失敗に終わる。株価は公開時の20分の1ほどの水準まで落ち込んだ。方向性を見失った田中氏の目を覚ましたのは「ユニクロ」の柳井氏による質問攻め…
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ジンズ・田中仁氏(1)従業員と向き合って取り戻した攻めの姿勢
「メガネ一式5000円」と掲げて2001年に福岡市に1号店を開いた「JINS」。国内の眼鏡市場の価格破壊をけん引し、ジンズHDは売上高600億円超まで成長した。「いつか起業したい」という漠然とした夢から始まった経営者人生…
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ロイヤルHD・菊地唯夫氏(4)「5年後に辞める」と退路を断った
経営方針をめぐる内紛を機に、スムーズな事業承継をしようと決意する。「5年後に社長を辞める」と決め、それまでに会社を立て直そうと自分を追い込んだ。挑戦したのは長時間労働が当たり前だった外食産業の働き方を変えることだった。
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ロイヤルHD・菊地唯夫氏(3)痛烈な皮肉から芽生えた自覚
社長に就いてほどなく、会社の経営方針をめぐる「お家騒動」に巻き込まれる。従業員との間に溝を作ってしまった経営の実態に気付く。そんな折に、甚大な被害をもたらした東日本大震災が発生した。
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ロイヤルHD・菊地唯夫氏(2)社長になるつもりなんてなかった
経営破綻した日債銀で置かれた自分の立場に矛盾を感じ、ドイツ証券へ転職。ハードワークの中で金融ビジネスの神髄を学ぶも、身体を壊してしまう。財務の知識を生かしたいと選んだロイヤルでは、業績悪化を機に社長へと担ぎ出された。
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ロイヤルHD・菊地唯夫氏(1)日債銀破綻で知った存在意義の価値
進めてきた外食産業の多角化が新型コロナウイルスで裏目に出た。2011年以来の赤字を外食産業を変革する「チャンス」と捉える。33歳のときに経験した日本債権信用銀行の経営破綻で培った信念は揺るがない。
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C Channel森川亮氏(4)コンテンツの可能性をあきらめない
急成長したLINEへの批判。対応の中で日本の課題に気づく。起業後もコンテンツにこだわり続け、国内外で新サービスを展開。その根底には、少年時代の原体験があった。
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C Channel森川亮氏(3) 苦い経験の先にあった「LINE」
スマホが徐々に広がり始めた2010年、事業のスマホシフトを決断。東日本大震災後にコミュニケーションアプリの「LINE」を生み出した。過去の成功に引っ張られて新しいビジネスのチャンスを逃した苦い経験が生きた。
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C Channel森川亮氏(2)経営者への道を開いた2度の転職
インターネットに魅せられるも、大企業では組織の壁にぶち当たる。行き場を失い、2度目の転職で韓国企業に飛び込んだ。オンラインゲームの市場を舞台に経営者としての第1歩を踏み出した。
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C Channel森川亮氏(1)50歳目前で起業、日本を元気に
LINEの経営トップを退任し、48歳で動画メディアのC Channelを創業した。女性をターゲットに支持を拡大し、創業から5年で上場を果たした。安定を捨ててまで起業を選んだ裏にある信念とは。
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ソースネクスト松田憲幸氏(4)米国に移住、社長元気で留守がいい
自動翻訳機「ポケトーク」をヒットさせたソースネクストの松田憲幸社長は、債務超過寸前の経営危機から脱した直後、米シリコンバレーへの移住を決めた。社長自ら、世界のIT(情報技術)が集まる場所でよりよい製品を見つける狙いだった…
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ソースネクスト松田憲幸氏(3)債務超過寸前で選んだ「店頭回帰」
投資を増やしたタイミングでリーマン・ショックが起こり、28億円の最終赤字を計上。純資産が一時は1億円程度まで減少し、債務超過寸前に追い込まれた。自宅を抵当に入れる状況になって選んだのは、原点である店頭への回帰だった。
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ソースネクスト松田憲幸氏(2)四面楚歌でも貫いた「1980円」
製品を販売する事業を中核にすると決めてソースネクストを創業した松田憲幸氏。「お金を稼ぐのはいいことだ」という若き日の気づきから生まれた結論だった。周囲とのあつれきを乗り越えて進めたソフトの低価格化戦略で確固たる地位を築く…
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ソースネクスト松田憲幸氏(1)ポケトークは危機を越えるか
日本IBMから独立した後、パソコン用ソフトを販売するソースネクストを創業。ソフトの低価格化で一世を風靡し、今では自動翻訳機が事業の屋台骨になった。経営危機を糧にしてきた起業家は、新型コロナウイルス禍を乗り越えられるか。
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ジーユー柚木治氏(4)目指すのは倫理とファッションの共存
新型コロナ禍の中、米国ではJ.クルー、日本ではレナウンが破綻に追い込まれた。一世を風靡したファストファッションでも事業縮小が相次ぎ、アパレルには逆風が吹く。常識を覆し続けた男が考える、新時代に求められるアパレル経営とは。
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ジーユー柚木治氏(3)一度「死んだ」からできた全員経営
野菜事業の撤退を経て、ジーユーの経営に携わることに。990円ジーンズが大ヒットするも、ジーユーの業績は低迷。失敗を糧に「みんなの声」に基づく経営にたどり着いた。
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ジーユー柚木治氏(2)「門外漢」が目指すアパレル世界一
商社で海外駐在を経験した後、最先端の経営を求めて外資系金融企業に転じた。先輩に声をかけられ、山口県にある「一介の服屋」、ファーストリテイリングのとりこに。アパレル“異能集団”が本気で世界一を目指す姿に「新しい経営」を感じ…
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ジーユー柚木治氏(1)柳井氏の「お金返して」から取り戻した自信
変化が激しいアパレルの世界で高い成長を誇るファーストリテイリング傘下のジーユー。設立当初は赤字が続いた同社だが、今や「ユニクロ」をしのぐ伸びを実現するまでになった。新型コロナの逆風に立ち向かうのは、二度と経営者にはならな…