ペーパーレスに抱く危機感
「いつまでもファイルは売れるんだろうか」。主力製品のファイルやバインダーが好調だった1980年代、若手社員の間にそんな不安が広がっていました。パソコンが世に出回り始めた時期です。「ペーパーレス時代が到来する」と強い危機感を抱きました。実際はプリンターの普及で紙需要は増えたのですが……。ベテラン社員らは「電子機器のおかげでファイルは売れるんだよ」とうそぶき、若手の懸念は一蹴されていました。
声を大にして危機感を語れなくなっていましたが、紙需要の先行きは不透明だ、と。そこで電子機器を扱うチームを若手でつくり、「Eプロジェクト」を立ち上げたのです。多くのオフィスで「ファイルに背見出しを付けて整理したい」という需要があると知っていたので、ラベルライターの開発で意見が一致しました。
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